福岡銀行がLayerX「Ai Workforce」を導入。契約書管理をAIで効率化、年間約7,000時間削減見込み
更新日 2026年05月08日

【この記事はこんな方におすすめです】
・金融機関(特に地銀)で、契約書や案件書類の検索・管理に時間がかかっている企画・業務部門
・ストラクチャードファイナンスなど、案件ごとに契約条件が複雑で、ノウハウが属人化しやすい領域を担当している方
LayerXは5月7日、同社のAIプラットフォーム「Ai Workforce(エーアイ ワークフォース)」を福岡銀行が導入したと発表しました。地方銀行での導入は初としています。
導入対象は、ストラクチャードファイナンスにおける融資契約書の検索・管理業務で、年間約7,000時間の削減効果を見込んでいます。

導入前の課題
福岡銀行がAi Workforceの導入先に選んだのは、プロジェクトファイナンスや不動産ファイナンス、LBOファイナンスなどを含む「ストラクチャードファイナンス」領域です。
資産やプロジェクトを担保とした融資業務で、案件ごとに契約条件が異なるため、高度な専門知識と綿密な管理が求められます。
資産やプロジェクトを担保とした融資業務で、案件ごとに契約条件が異なるため、高度な専門知識と綿密な管理が求められます。
現場には、次のような課題があったとしています。
- 既存システムでは過去案件の検索に時間がかかる:新規案件検討時に過去案件を参考にしたくても、探し当てるまでに時間を要する
- ノウハウがベテラン行員に集中し、属人化しやすい:過去の案件事例や契約内容の“勘所”が組織知として共有されにくい
- 契約書が複雑で、手作業が多い:必要情報の抽出や転記など、各業務フローに手作業が残り、負担が大きい
導入内容と見込まれる成果
- 過去案件の融資契約書を高精度に検索:案件ごとに契約条件が異なるストラクチャードファイナンスでは、過去案件の参照が欠かせません。Ai Workforceにより、融資契約書の中から必要な文書・情報を探す時間の短縮を目指します。
- 契約書から必要情報を抽出し、管理表作成を自動化:100ページを超えることもある融資契約書からモニタリング情報を抽出し、管理表へ転記する作業を自動化し、業務負担の軽減と業務品質の向上につなげます。

- 過去案件のサマリー情報をデータベースに蓄積:過去案件の融資契約書からサマリー情報を抽出してデータベースに蓄積することで、若手行員でも能動的に過去案件の契約書やサマリー情報を検索・参照しやすい状態をつくり、人材育成にも生かす狙いです。
これらの取り組みにより、福岡銀行は契約書検索と管理表作成の2つを中心 にAIで効率化し、顧客対応の充実や業務品質向上に時間を振り向ける方針です。
削減見込みは年間約7,000時間で、内訳は契約書検索が約6,500時間/年、管理表作成が約500時間/年としています。
削減見込みは年間約7,000時間で、内訳は契約書検索が約6,500時間/年、管理表作成が約500時間/年としています。
AI最強ナビ編集部コメント
生成AI活用では、文章作成や問い合わせ対応などの生成用途が先に注目されやすい一方で、本件は、複雑な契約書類を扱う業務の“探す・抜き出す・整える”にAIを組み込んでいる点が特徴です。
ストラクチャードファイナンスは専門性が高く、案件ごとに条件が異なるため、過去案件の参照やモニタリング情報の整理に時間がかかりやすい領域です。
地銀初の導入という位置づけも含め、同様の課題を抱える金融機関にとって「生成AIを業務フローに組み込むと、どこまで定型作業を減らせるのか」を具体的に想像しやすい事例といえます。
今後、契約内容の確認業務など周辺領域への展開が進むかも注目点になりそうです。
今後、契約内容の確認業務など周辺領域への展開が進むかも注目点になりそうです。




