「マニュアルを探す手間」をゼロに。すかいらーくが全国約2,600店舗にAIエージェントを導入
更新日 2026年04月17日

【こんな方におすすめ】
- 多店舗展開の飲食・小売業で、現場スタッフへの情報伝達・マニュアル活用に課題を抱えている担当者
- AIチャットボットを導入したいが、「自社情報に基づかない的外れな回答」や「セキュリティ面」が不安で一歩踏み出せない方
- 多様なバックグラウンドを持つスタッフが多く、言語対応を含めたオペレーション標準化を検討しているが、具体的な手段が見つかっていない方
ClipLineは4月14日、同社が提供するサービス業向けAIエージェント「ABILI Pal(アビ リパル)」がすかいらーくレストランツの全国約2,600店舗に導入されたと発表しました。
ABILI Palは、現場スタッフが日常的な言葉で質問するだけで、自社マニュアルに基づいた回答を瞬時に提供するAIエージェントです。

高度なセキュリティ設計と多言語対応も特徴で、多様な人材が働くサービス業の現場における情報格差の解消と業務品質の均一化を実現します。
導入の背景
全国に約2,600店舗、約10万人の従業員を抱えるすかいらーくレストランツにとって、どの店舗でも均一な顧客体験を提供する「オペレーションの標準化」は経営の根幹です。
しかし、提供サービスの多角化や従業員の多様化が加速する中、現場スタッフが必要な情報へ即座にアクセスできる環境の整備が重要課題となっていました。
「現場の最前線で今、困っているクルー(現場スタッフ)を一人でも多く救いたい」という切実なニーズと、圧倒的な事業規模における品質維持の両立を目指し、ABILI Palの導入に至りました。
AIソリューションの仕組み
すかいらーくレストランツでは、同社がすでに導入していた動画型マネジメントサービス「ABILI Clip」内のデータを情報源として、AIがABILI Pal上に自社専用のナレッジベースを構築しています。
クルーがチャット形式で質問を投げかけると、AIが自社コンテンツを参照して、要約テキストと、根拠となる参照動画を合わせて提示します。

従来のキーワード検索では該当する動画の一覧が表示されるだけだったのに対し、ABILI Palは知りたい内容の答えをその場で提示し、必要なら動画で詳細確認できる構成になっており、現場で の使い勝手を大幅に向上させています。
活用方法・ユースケース
- 機器の操作・清掃手順の確認:「コーヒーマシンの洗浄の仕方は?」など、手順書を探す手間なく、要約とともに参照動画がすぐに提示される
- 外国人スタッフの業務習得支援:英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語・ベトナム語・ネパール語など多数の言語に対応。質問した言語でそのまま回答が返ってくるため、言語の壁を越えた業務習得が可能
- センシティブ情報の誤回答防止:人事・給与などの機密情報や業務外の質問には回答しない制限を設けており、管理者が安心して運用できる
AI最強ナビ編集部コメント
本ニュースは、「社内専用ナレッジに特化したAI」というアプローチの有効性を大規模に実証した事例として注目されます。
汎用AIのリスクとして常に指摘される「ハルシネーション(事実と異なる回答)」を、自社コンテ ンツのみを一次情報とすることで構造的に抑制している点は、品質管理が命の飲食業にとって大きな安心材料です。
また、多言語対応やセキュリティ・権限管理の仕組みを標準搭載しているため、日本のサービス業が抱える「外国人労働者への情報伝達」という課題にも同時に応える設計になっています。
すでに「ABILI Clip」(動画マネジメント)を活用しているすかいらーくレストランツの取り組みは、人材育成・情報伝達・AI活用が一体化した次世代の多拠点マネジメントモデルとして、他の外食・小売チェーンにとっても参考になる先行事例と言えるでしょう。