帝国データバンク、生成AI動向調査を公表。生成AI活用企業は34.5%
更新日 2026年06月01日
帝国データバンクは2026年5月14日、「生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)」の結果を公表しました。調査によると、生成AIを業務で活用している企業は34.5%で、活用企業の86.7%が業務への効果を実感しています。
一方で、懸念・課題として「情報の正確性」など運用面の論点も挙がりました。本記事では、調査結果のポイントを紹介します。
調査概要
- 調査主体:帝国データバンク(TDB)
- 調査対象:全国2万3,349社
- 調査期間:2026年3月17日〜3月31日
- 有効回答:1万312社(回答率44.2%)
- 参考ソース: 生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)
生成AIを業務で活用している企業は34.5%
調査では、生成AIを業務で「活用している」企業は34.5%でした。そのうち、活用企業の86.7%が「業務への効果が出ている」と回答しており、一定の効果が実感されていることが分かります。


また、企業規模別では大企業の活用率が46.5%と高く、中小企業は32.4%、小規模企業は28.0%でした。加えて、「いまは活用していないが、今後の活用を検討している」企業も14.2%あるなど、企業全体としては移行期にある状況が読み取れます。
活用業務は「文章の作成・要約・校正」が45.1%で最多
生成AIを活用している企業(3,560社)に、主にどのような業務で活用しているかを尋ねたところ、最も多かったのは「文章の作成・要約・校正」(45.1%)でした。次いで「情報収集」(21.8%)、「企画立案時のアイデア出し」(11.0%)が続いています。

現時点では、業務判断そのものの代替というより、情報整理や文章化など“判断の手前”の業務を補助する用途が中心と言えそうです。
悪影響・トラブルは「ない」が67.7%
生成AI活用による悪影響やトラブルについては、「悪影響やトラブルはない」が67.7%で最多でした。
直接的なトラブルとしては、「出力結果の誤りにより社内外でトラブルや損害が発生した」が1.3%、「会社の機密や保有する個人情報などが流出した」が0.7%と、相対的に低い水準でした。

一方で、「AIを使いこなせる社員と使いこなせない社員の間で、能力や成果の格差が拡大した」は18.8%となっており、事故・インシデントよりも、組織運営や人材面の課題として表れやすい点が示されています。
懸念・課題は「情報の正確性」が50.4%で最多
生成AI活用に関する懸念・課題として最も多かったのは「情報の正確性」(50.4%)でした。
次いで「専門人材・ノウハウ不足」(41.3%)、「生成AIを活用すべき業務の範囲」(40.0%)、「情報漏洩のリスク」(33.5%)、「トラブル時の責任所在などのルール整備」(25.5%)が続いています。
次いで「専門人材・ノウハウ不足」(41.3%)、「生成AIを活用すべき業務の範囲」(40.0%)、「情報漏洩のリスク」(33.5%)、「トラブル時の責任所在などのルール整備」(25.5%)が続いています。

この結果からは、導入可否より も「どう運用するか」「どこまで任せるか」といった設計面が重要になっていることがうかがえます。
AI最強ナビ編集部コメント
生成AI活用について、「大きなトラブルは目立たない一方で、使いこなし格差が顕在化している」という結果が示唆的だと感じました。
生成AIは便利な反面、成果が入力の質や検証のやり方に左右されやすく、部署や個人の経験値の差がそのままアウトプットの差になりやすいのかもしれません。
生成AIは便利な反面、成果が入力の質や検証のやり方に左右されやすく、部署や個人の経験値の差がそのままアウトプットの差になりやすいのかもしれません。
また、懸念・課題で「情報の正確性」が上位に来る点も、現場感と一致していると思います。誤りをどう検知・修正するか、どの業務まで任せるか、といった運用設計が整っていないと、検証負担が増えたり、活用範囲が広がらなかったりしやすいからです。
まずは文章作成や情報整理などから小さく始め、社内のチェック手順やルール、共有できるプロンプトの型を整えることが、次の一歩につながると感じました。
著者
AI最強ナビ編集部
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