日立、AIエージェント「品質ナレッジシステム」を提供開始|品質保証業務を効率化
更新日 2026年06月05日

【この記事はこんな方におすすめです】
- 製造業の品質保証業務で、過去事例の検索やナレッジ活用に課題がある方
- 熟練者の暗黙知を形式知化し、問い合わせ・トラブル対応を標準化したい方
日立製作所は6月4日、膨大な品質関連データから最適な知見を導き出し、品質保証業務を効率化するAIエージェント「品質ナレッジシステム」を、製造業向けソリューション「HMAX Industry」のラインアップとして2026年4月より提供開始したと発表しました。
自社工場への先行導入で は、トラブル対応事例の検索時間を約9割、対応レポート作成時間を8割以上、原因分析時間を8割以上削減したとしています。
「品質ナレッジシステム」の主な特徴
- 熟練者ノウハウの形式知化:熟練者がどのキーワード・順序で情報探索し判断してきたかという業務プロセスを分析し、暗黙知を形式知化してデジタルで再現します。
- 高精度な検索:自然言語の質問や問い合わせメール文面から、過去のトラブル対応記録・マニュアルなどを高精度に検索し、初動対応を支援します。
- レポート作成支援:事象・現象・対策方針などのキーワード入力により、専門的かつ読みやすいドラフト版のトラブル対応レポートを迅速に作成できるとしています。
- 品質状況の多角的分析(機能追加予定):品質文書や仕様書などを分析し、不具合抑止策の立案支援や開発部門へのフィードバックを通じた品質向上に貢献する機能の追加も予定しています。
先行導入で見えた効果
本AIエージェントは、日立の社会インフラ向け制御システム開発拠点である大みか事業所に先行導入し、実効性を検証する「カスタマーゼロ」の取り組みとして効果を確認しました。
具体的には、トラブル発生時の事例検索は1件あたり60分から5分へ短縮し、対応レポート作成は120分から15分へ短縮、原因分析は16時間から3時間へ短縮したとしています。
こうした実績をもとに、顧客の品質保証業務プロセスに合わせた適用設計を行い、導入・定着も支援するとしています。
AI最強ナビ編集部コメント
品質保証の現場で起きがちな「熟練者頼みの判断」を、検索・文書化・分析まで一気通貫で支える取り組みが、実装フェーズに入ってきたと感じました。
背景として「製品やシステムの高度化・複雑化で必要な知識がより専門化する一方、世代交代や人材不足でノウハウ継承が難しくなっている」という課題があるとのことで、こうした状況では経験者の頭の中にある探し方・判断の筋道を再現可能な形に落とし込む価値が高いと思います。
特に、過去のトラブル対応記録やマニュアルから高精度に検索し、レポートのドラフト作成まで支援する設計は、初動対応のスピードだけでなく、報告品質のばらつき抑制にも効きやすいはずです。
先行導入で大幅な時間短縮の数値が出ている点は、現場展開を検討するうえで判断材料になりそうです。
先行導入で大幅な時間短縮の数値が出ている点は、現場展開を検討するうえで判断材料になりそうです。
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著者
AI最強ナビ編集部
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