無料で使えるRPAツールおすすめ5選!選び方も解説
更新日 2024年12月25日
RPAツールは業務の効率化に大きく貢献する一方で、コストがかかるため導入ハードルが高いと感じる企業も多いでしょう。特に中小企業やスタートアップ、個人事業主は、費用対効果を重視しつつ、初期費用を抑えた導 入を希望するケースが多く見られます。RPAツールを無料で使う方法は、「無料版を利用」「無料トライアルを利用」の2通りです。本記事では無料版RPAツールに焦点をあて、2024年最新で無料で使えるRPAツールを解説。無料RPAツールの口コミ・レビューも複数紹介します。さらに、無料サービスごとに「無料で利用する条件」も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

RPAツールとは、定型業務や単純作業をロボットによって自動化するシステムです。これまで手作業で行ってきた業務を自動化できるため、入力ミスの削減や作業時間の短縮を実現します。そんな便利なRPAツールには、無料で使えるものがあります。ここでは、無料のRPAツールはどのような人におすすめなのか解説します。
- 事業規模が小さい中小企業や個人事業主
- 手厚いサポートは不要な人
- 無料トライアルで効果を試してみたい人
無料のRPAツールは、事業規模が小さい中小企業や個人事業主に特におすすめです。限られた予算内で業務効率を向上したい場合には、無料ツールを利用することで、初期投資を抑えつつ自動化を始めることが可能です。また、RPAツールの導入が初めての企業にとっては、無料ツールをテストとして活用することもでき、自社の業務にどの程度効果があるかを低リスクで確認できます。
RPAツールを使う上で、専任スタッフによる手厚いサポートが不要な人にも無料版はおすすめ。サポートが限定されていることが多い無料版ですが、ITリテラシーが高く、問題やトラブルを自己解決できる場合には無料版でも良いでしょう。また、頻繁にサポートを利用しなくても十分にツールを活用できる業務内容であれば、手厚いサポートなしでも問題ありません。
多くのRPAツールは、無料トライアルを提供しています。トライアル期間を利用してRPAツールの効果を試してみたいと考える人にも、無料版はおすすめです。自社の業務にRPAツールが適しているかを短期間で検証でき、初期コストをかけずに導入の判断ができるのがメリットです。将来的に有料版へのアップグレードを検討するという段階的なアプローチにも有用です。
RPAツールの無料版と有料版を比較した表をご覧ください。
比較項目 | 無料版 | 有料版 |
---|
機能 | 制限あり | プランに応じた機能を利用可能 |
サポート対応 | × | 〇メール・電話・チャット |
セキュリティ対策 | 限定的 | データ暗号化・アクセス管理など |
無料版と有料版のRPAツールには、主に機能面・サポート体制・セキュリティに大きな違いがあります。多くの無料版RPAツールでは基本的な自動化機能のみ利用可能で、複雑な業務には対応が難しい場合があります。一方、有料版は高度な機能が豊富で、幅広い業務プロセスの自動化が可能です。
サポート体制においても、無料版ではマニュアルやWebサイトを参考にし自己解決する必要があり、トラブル時の対応が遅れるおそれがありますが、有料版では専任の担当者が迅速に対応します。RPAツールはソフトウェアをインストールして利用するもの、ブラウザ上でロボットを作動させるものが多く、セキュリティ面でも注意が必要です。無料版は基本的な保護のみで情報漏えいのリスクがありますが、有料版ではデータ暗号化やアクセス管理などが強化されています。
機能やサポート、セキュリティが充実したRPAツールを導入したい企業は有料プランも検討しましょう。下記の記事では有料版の中でも人気があるおすすめRPAツールを紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
※ここに「 おすすめ〇選」の記事をリンクする
ここでは、無料で使えるRPAツールを比較します。無料で利用できる対象・範囲も比較していますので、以下比較表をご覧ください。
サービス名 | 無料で利用できる期間 | 無料利用の条件 | 有料版の料金 |
---|
UiPath Community Edition | 無制限で無料 | ・個人や小規模の組織・利用は非営利目的に限定 | $420~/月 |
マクロマン(MACROMAN) | 無制限で無料 | - | 有償サポート:4万円/月 |
Microsoft Automate Desktop | 無制限で無料 | Windows10・Windows11ユーザー | 1ユーザー2,248円~/月 |
Automation Anywhere Community Edition | 無制限で無料 | 学生や開発者 | 料金:要問い合わせ |
AUTORO Assistant | 無制限で無料 | - | 5万円~/月 |
上記比較表をご覧の通り、無料で使えるRPAツールは利用期間に制限がなく、時間をかけて自動化の利用が可能です。一方で、無料利用の条件が定められているツールもあるため、導入前に確認しましょう。
「マクロマン」は完全無料のRPAツールで、全機能を無料で利用可能です。利用人数の制限がなく、コストがかかるのは有償サポート利用時のみ。利用条件も特にないため、RPAツールを手軽に試してみたい企業におすすめです。「Microsoft Automate Desktop」は、Windows10・Windows11ユーザーは無料で利用可能。Windows11には初期状態でインストールされており、メニューからPower Automateを選択して利用を開始できます。「AUTORO Assistant」は、無料で利用可能なChromeの拡張機能。Google Chromeブラウザ・CSVファイル・スプレッドシートを使う業務であれば、これだけでロボットを動かすことができます。
無料で使えるRPAツールおすすめ5選【2024年最新】
ここでは、無料で使えるRPAツールおすすめ5選を紹介します。各サービスの特徴やメリットも紹介していますので、無料RPAツール導入を検討している担当者はぜひ参考にしてください。
- UiPath Community Edition
- マクロマン(MACROMAN)
- Microsoft Automate Desktop
- Automation Anywhere Community Edition
- AUTORO Assistant
UiPath Platform
UiPath株式会社
出典:UiPath Platform https://www.uipath.com/ja/product
UiPathは、UiPath株式会社が提供するRPAツールです。個人利用向けに「UiPath Community Edition」にて、開発と実行機能を無料で提供しています。
個人や小規模の組織が自動化を設計するためのツールで、個人用の自動化であれば無制限に利用可能。インストール時に数ステップでセットアップが完了するため、手間がかからないこともメリット。
無料版の「UiPath Community Edition」の注意点は、1つのPCに対して1つのライセンスしか利用できないこと、利用は非営利目的に限られることです。ビジネス利用以外であれば、個人事業主や小規模の組織がRPAツールを試すのにおすすめのツールです。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)

マクロマン(MACROMAN)は、コクー株式会社が提供する完全無料のRPAツールです。ツール利用において料金が一切発生せず、利用台数や期間の制限もありません。他社では導入コストがネックになるケースが多い中、マクロマンはコストを抑えて業務自動化を始めたい企業におすすめ。プログラミング知識が不要な点も特徴で、初心者でも簡単に操作可能。また、専任のサポートが必要な場合のみサポート費用が発生するため、サポートが必要な時しか料金がかからないことも魅力。コスト削減を目指す中小企業にもおすすめです。
Power Automate
日本マイクロソフト株式会社
出典:Power Automate https://flow.microsoft.com/ja-jp/
Microsoft Power Automate Desktopは、日本マイクロソフト株式会社が提供する、無料で使えるRPAツールです。Microsoft Power Automate Desktopは、有料版「Power Automate」の一機能を利用できるもので、デスクトップ操作を自動化するための機能を持ちます。
Windows 10・11ユーザー向けであれば無料で利用可能なことが大きなメリット。複雑なスクリプトやプログラミングの知識がなくても、簡単な操作でデスクトップ作業を自動化できます。
自動化できる業務例は、経費領収書を社内の経費確認システムで突き合わせて確認する作業、メールから添付ファイルを取り出し区分けしてサーバーに格納する操作、業務報告をメールで送信する操作など幅広いこともおすすめの理由。他のRPAツールと比較して、Microsoft Officeとの連携が強みです。
主な機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
Automation Anywhere
Automation Anywhere Inc.
出典:Automation Anywhere https://www.automationanywhere.com/jp/
Automation Anywhereは、Automation Anywhere Inc.が提供するRPAツールです。無料版の「Automation Anywhere Community Edition」は、主に学生や開発者が無料で利用可能。
Automation 360 クラウドプラットフォームの魅力をコストをかけずに試すことができ、最新のエンタープライズクラスの自動化技術にアクセスできます。ドラッグ&ドロップ操作による簡単なインターフェースを提供し、初心者から上級者までボットを作成・管理できます。
また、無料のトレーニングリソースも活用できるため、無料版「Automation Anywhere Community Edition」は学習にも最適なRPAツールです。
主な機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
AUTORO
オートロ株式会社
出典:AUTORO https://autoro.io/
AUTORO(オートロ)は、オートロ株式会社が提供するRPAツールです。ノーコードで業務自動化が可能なクラウド型RPAツールで、簡単に業務フローを自動化できることが特徴。
AUTOROの「AUTORO Assistant」は、無償で提供されているGoogle Chrome向けの拡張機能です。「AUTORO Assistant」を使用すると、プログラミング不要でウェブ操作の自動化が可能となり、CSVファイルやGoogleスプレッド シートを使った業務を簡単に処理できます。また、「AUTORO Assistant」は、有料版「AUTORO」の補助ツールとしても活用でき、操作の記録や要素の特定などに対応しています。
無料で導入できるため、小規模な自動化ニーズを持つ企業や個人に「AUTORO Assistant」はおすすめです。
主な機能
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
無料で使えるRPAツールの口コミ・レビュー①UiPath Community Edition
ここでは、無料で使えるRPAツール「UiPath Community Edition」の口コミ・レビューを紹介します。X(旧:Twitter)の投稿から、複数の口コミ・レビューを紹介していますので、自社のRPAツール選びの参考にしてください。

出典:X Corp. 『UiPath Community Editionの操作性 | 水科美菜@猫又VTuber(ビリヤニねこ)』

出典:X Corp. 『UiPath Community EditionのUiPath Academy | 水科美菜@猫又VTuber(ビリヤニねこ)』

出典:X Corp. 『UiPath Community EditionのMarketplace Widget機能 | よしやんやんやん』

出典:X Corp. 『UiPath Community EditionのMarketplace Widget機能 | よしやんやんやん』

出典:X Corp. 『UiPath Community Editionの操作性 | 井ノ上陽一 | 効率化コンサルタント | 税理士』

出典:X Corp. 『UiPath Community Edition | ボーノ 今日から始める電子工作 x AI』

出典:X Corp. 『UiPath Community EditionのUiPathFriendsとUiPath Academy | Tsutomu Asari』

出典:X Corp. 『UiPath Community Editionの利用規約の改定 | Yoichi Suetake』
以上、無料で使えるRPAツール「UiPath Community Edition」の口コミ・レビューを紹介しました。「UiPath Community Edition」は2022年に利用規約を改定し、利用できるのは「個人や小規模の組織」のみとなり、利用は「非営利目的に限定」されました。こういった背景もあってか、無料版の利用者が減少した様子がうかがえ、2023~2024年の口コミ・レビュー数は少なめでした。
「UiPath Community Edition」はさまざまな業務を自動化できることに加え、無料のオンライントレーニングを用意しており、動画で基礎を学習できることも人気の理由でしょう。また、UiPathの強みである機能性の高さを、無料版でも体験できる印象がありました。「UiPath Community Edition」は、幅広い業務を自動化したい個人や、無料でRPAツールを試してみたい小規模な組織にはおすすめです。
無料で使えるRPAツールの口コミ・レビュー②Microsoft Automate Desktop
ここでは、無料で使えるRPAツール「Microsoft Automate Desktop」の口コミ・レビューを紹介します。複数の口コミ・レビューを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopのメールの下書き保存 | まる5550』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktop | まる5550』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopの機能 | まる5550』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktop | 4uco』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopの動作速度 | ふらり@ROBO BOY (Classic)』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopによるフロー作成 | manaita Bacon』

出典:X Corp. 『Record with Copilot in Power Automate Desktop | 401』

出典:X Corp. 『Copilot in Power Automate for desktopのAI レコーダー | きねあさ』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktop Windows11 | こさい@完全自動化研究所』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate DesktopのSharePoint | DAI』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate DesktopによるDLの自動化 | DAI』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopの機能 | DAI』

出典:X Corp. 『Microsoft Automate Desktopの機能 | ジーコ | kintone修行中』
以上、無料で使えるRPAツール「Microsoft Automate Desktop」の口コミ・レビューを紹介しました。「Microsoft Automate Desktop」はWindows10、またはWindows11ユーザーであれば無料で利用できるため利用者数が多く、多数の口 コミ・レビューが掲載されていました。定型業務における幅広い作業を自動化でき、office製品との連携にも強く、導入しやすい印象です。RPAツール初心者で、Windows10またはWindows11ユーザーにはおすすめです。「Microsoft Automate Desktop」を無料で導入し、自動化の範囲拡大や機能拡張が必要になったら、有料版の「Power Automate」にアップグレードするという使い方もできるでしょう。
無料で使えるRPAツールの口コミ・レビュー③マクロマン(MACROMAN)
ここでは、無料で使えるRPAツール「マクロマン(MACROMAN)」の口コミ・レビューを紹介します。

出典:X Corp. 『MACROMAN 自動化による業務効率化 | シロくま 製造業の総務』

出典:X Corp. 『MACROMAN 物流の効率化向上 | 林の仕事』

出典:X Corp. 『MACROMAN | きよとも【RPA・VBAで業務を自動化】新しい事を学ぶの大好き』

出典:X Corp. 『MACROMANの無料体験 | ドユーマ@Web制作・VBAへの永遠の挑戦』

出典:X Corp. 『MACROMAN | かわっちX@月は出ているか?』

出典:X Corp. 『MACROMAN | たくまこ』
以上、無料で使えるRPAツール「マクロマン(MACROMAN)」の口コミ・レビューを紹介しました。完全無料で使えるため、導入ハードルが低く利用しやすい印象を受けました。無料ツールでありながら、簡単な業務は自動化できるうえ、動作が早いため業務効率化に貢献しているようです。「マクロマン」には利用条件がないため、どの企業も利用可能。導入コストを抑えたい企業や、無料でRPAツールを試してみたい企業におすすめです。
ここでは、有料版と比較し、無料のRPAツールを導入するメリットを2つ解説します。
- 導入・運用コストを削減できる
- すぐに利用を開始できる
無料のRPAツールを導入する最大のメリットは、導入費用や運用コストを削減できることです。特に中小企業や個人事業主にとって、RPAツールの導入や継続利用にかかるコストは大きな負担となりがちですが、無料版であれば一切料金が発生しないためコストの負担を軽減できます。また、無料のRPAツールは運用に追加費用がかからないため、まずは一部の業務で自動化を試し、効果を簡単に確認できます。無料のRPAツールの活用で、事業規模に応じた柔軟な導入ができるでしょう。
無料のRPAツールは、すぐに利用を開始できることもメリットです。多くの無料版ツールは登録手続きが簡単で、ソフトウェアをダウンロードしすぐに利用可能です。無料版のRPAツールは機能もシンプルなため、特別なセットアップが不要な場合がほとんどです。RPAツールを試してすぐに業務自動化を実践できるため、特に小規模なプロジェクトや短期的な業務改善において便利です。「現場ですぐ活用してみたい」という企業にはおすすめです。
無料のRPAツールにはデメリットも存在します。無料版を利用する前に、主なデメリットを把握しておきましょう。
- 利用できる機能が限定される
- サポートが受けられない
- セキュリティ対策が不十分
一部のRPAツールを除いて、無料のRPAツールは、利用できる機能が限定的です。多くの無料版RPAツールでは、基本的な業務自動化には対応できるものの、高度な機能が利用できないことが多く、複雑な業務プロセスの自動化には対応できません。また、処理できるデータ量やロボット数にも制限があるため、大規模な業務を自動化したい大手企業には、無料版では不十分なことが多いです。
対策としては、最初は無料版から導入を始め、将来的に自動化する業務範囲を広げる際に、必要に応じて有料版へのアップグレードを検討することが挙げられます。
無料のRPAツールでは、サポートが受けられないこともデメリットです。無料のRPAツールでは、トラブルが発生した際は自己解決する必要があり、技術的な問題に対して対応が遅れることが考えられます。フォーラムやFAQなどで情報を得ることはできますが、専門的なサポートが求められる場合は、有料版の利用が必要です。多くの機能を無料で利用できるRPAツールでも、サポートだけは有償提供としています。RPAツールの安定した運用や迅速な問題解決を重視する企業は、サポートを受けられる有料版を検討することをおすすめします。
無料のRPAツールは、セキュリティ対策が不十分な点もデメリット。特に、無料のRPAツールではデータの暗号化やアクセス制御が限定的であり、企業が扱う重要な情報や機密データの保護が十分でないケースがあります。無料版は情報漏えいや不正アクセスのリスクがあるため、注意が必要です。機密性の高いデータを扱う企業は、有料版でのセキュリティ対策を検討することが望ましいです。
RPAツールを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを比較することが大切です。
- クラウド型・デスクトップ型・サーバー型を比較
- ライセンスの共有は可能か
- 操作しやすく、シナリオを簡単に作成できるか
- 自社が自動化したい業務に対応しているか
- 既存システムと連携できるか
- 費用をトータルコストで比較
RPAツールの導入形態は「クラウド型・デスクトップ型・サーバー型」があり、それぞれ特徴が異なります。
比較項目 | クラウド型 | デスクトップ型(インストール型) | サーバー型(オンプレミス型) |
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特徴 | サービス側のサーバーにアクセスして利用 | 特定のPCにソフトウェアをインストールして利用 | 自社サーバーにシステムを設置して利用 |
利用環境 | 〇オンライン環境 | △特定のPCでの利用に限定 | △社内での利用に限定 |
バージョンのアップデート | 〇自動 | △手動 | △手動 |
コスト | 〇ランニングコストは発生するが、導入コストが安い | 〇比較的安価 | △導入コストが高額 |
おすすめの利用シーン | ・Web情報収集の作業の自動化・リモートワーク | ・小規模な業務範囲の自動化・特定の担当者のみ利用できれば良い | ・大規模な自動化・特殊な業務プロセスの自動化・セキュリティ重視 |
クラウド型RPAツールは、インターネットを介してどこからでも利用できる点が強みです。初期費用が抑えられ導入しやすい反面、セキュリティはプロバイダーに依存します。
デスクトップ型RPAツールは、特定のPCにインストールして使用し、オフライン環境での安定した動作が期待できます。ただし、動作中は他の作業ができず、アップデートも手動で行う必要があります。
サーバー型RPAツールは、大規模な業務自動化に適しており、高い安定性と拡張性を持ちますが、導入時のコストが高額になることが課題でしょう。自社に適した動作環境のツールを選ぶことがポイントです。「リモートワークでも利用したい」「導入コストを抑えたい」という企業には、クラウド型RPAツールがおすすめです。
複数の部署やチームでRPAツールを使う場合、ライセンスを共有できるツールであれば利便性が高いうえ、コスト削減が可能です。サービスによっては、1つのライセンスで複数のデバイスやユーザーが利用できる「フローティングライセンス」を提供しています。RPAツールを複数人で利用したい企業や、業務の拡大を見据えた企業には、拡張性のある「フローティングライセンス」がおすすめ。
一方、小規模で利用する企業や、担当者1人が利用できればよい企業は、個別にライセンスが必要な「ノードロックライセンス」でも十分でしょう。導入前に自社のニーズに合ったライセンス形式を確認することが大切です。
操作性はRPAツールによって異なるため、操作しやすく従業員がシナリオを簡単に作成できるツールを選ぶこともポイントです。RPAツールでのシナリオ作成は、自動化手順を作成することが一般的。画面録画機能があるRPAツールは、ユーザーが実際にパソコン上で行う作業を座標で記録し、それを自動化する形でシナリオを作成します。
一方、ドラッグ&ドロップの機能があるRPAツールは、ドラッグ&ドロップをすることで簡単にシナリオを作成できるインターフェースとなっています。シナリオは繰り返し作成するものです。シンプルな操作性やシナリオテンプレー トの利用が可能なRPAツールを選ぶことで、時間短縮や工数削減を実現できるでしょう。
RPAツールの機能はサービスによって大きく変わるため、自社が自動化したい業務に対応しているツールを選択することが欠かせません。自動化したい業務によって必要な機能や処理が異なるため、汎用的なツールよりも、特定の業務に特化したRPAツールの方が効果的な企業もあります。また、高度な技術をそなえたRPAツールや、AI搭載のRPAツールは、複雑な業務プロセスも自動化でき、さらなる業務効率化が可能です。ツール導入前に、自社の自動化ニーズに適した機能が揃っているかを確認しましょう。
業務効率を高めるためには、導入予定のRPAツールが自社で既に使用しているERPやCRMなどのシステムとスムーズに連携できることが求められます。RPAツールとのシステム連携で自動化できる業務例は以下の通りです。
連携するシステム | 自動化できる業務 |
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ERP(基幹システム) | 在庫管理・供給チェーンの業務プロセスなどの統合 |
CRM・SFA | 顧客情報入力、顧客への定型メール送信、カスタマーサポートのプロセス |
会計システム | 入金データと銀行明細書の照合、ERPとの連携 |
AI-OCR | 紙の書類やスキャンデータの自動読み取り、データベースへの入力 |
チャッ トボット | 顧客対応、チャットボットが受けたリクエストの処理 |
上記以外にも、「ビジネスチャットツール」「勤怠管理システム」などRPAツールの連携範囲は幅広いです。自社システムとの連携が不十分な場合、手作業が残り、自動化の効果が十分に発揮されないことがあります。そのため、RPAツール導入前にシステム連携の範囲を確認することが大切です。
RPAツールの費用は、導入形態によって異なります。導入形態ごとの初期費用・月額料金の相場は下記の通りです。
導入形態の種類 | 初期費用 | 月額料金 |
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クラウド型 | 無料~数万円程 | 5万円~20万円程 |
デスクトップ型(インストール型) | 無料~25万円程 | 5万円程 |
サーバー型(オンプレミス型) | 100万円程 | 無料(ただし、維持管理費は別途発生) |
「繁忙期だけ活用したい」「導入コストを抑えたい」という企業には、柔軟かつ導入コストが比較的安い、クラウド型RPAツールがおすすめです。RPAツールによっては、業務規模や機能に応じた料金プランを提供しているので、自社の予算内に収まるプランを比較検討しましょう。なお、サポートレベルに応じて、トータルコストが変わるサービスもあるため、サポート料金も含めて比較しましょう。
まとめ:RPAのフリーソフトは時間・費用をかけずに導入可能
RPAのフリーソフトは、導入ハードルが低く、気軽に業務の自動化を始めたい企業におすすめのツールです。特に、中小企業や個人事業主にとっては、費用をかけずにツールを試し、業務改善の可能性を確認できるメリットがあります。さらに、RPAのフリーソフトは時間をかけずに導入できるため、効率的に業務を自動化し、リソースの最適化が図れます。RPAのフリーソフトは、機能・サポート・セキュリティが十分ではないため、ツールを選ぶ際には、自社の業務に適した機能と拡張性を考慮し、有料版へのアップグレードも視野に入れてフリーソフトを導入しましょう。
ここでは、無料で使えるRPAツールについてよくある質問に回答します。
個人事業主におすすめの無料で使えるRPAツールは?
個人事業主におすすめの無料で使えるRPAツールは、「UiPath Community Edition」や「Automation Anywhere Community Edition」です。これらのツールは、基本的な自動化機能を無料で提供し、個人事業主でも簡単に業務自動化を試すことができます。特に、業務がシンプルである場合、無料版でも十分な成果を得られることが多いです。
完全無料で使えるおすすめのRPAツールは、「マクロマン」です。マクロマンは、全機能を完全無料で利用でき、ユーザー数に利用制限がないことが特徴。シンプルで扱いやすく、プログラミング知識がなくても操作可能です。
RPAツールを自作するには、「プログラミング言語を使って自作」「オープンソースを使って自作」の2つの方法が挙げられます。PythonやJavaScriptなどのプログラミング言語を使い、業務フローに合わせた自動化スクリプトを作成することで独自のRPAを構築できます。また、オープンソースのRPAフレームワークを利用し、自作のRPAを開発することも可能。ただし、どちらも専門的な知識が必要で、開発や保守に時間がかかるため、技術的なリソースがある場合に向いています。
RPA(Robotic Process Automation)ツールとは、パソコン上で行われる定型的な業務を自動化するためのソフトウェアです。例えば、データ入力や請求書処理、メール対応など、繰り返し行われる業務を自動で処理することで、人的ミスを減らし、業務の効率化を図れます。
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