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「SaaSの終焉」か「進化」か。米オラクルが示すAIエージェント時代の生存戦略

更新日 2026年03月15日
【このニュースでわかること】
「SaaSの終焉」か「進化」か。米オラクルが示すAIエージェント時代の生存戦略

米オラクルQ3決算発表、市場の「SaaSアポカリプス(終焉)」懸念に反論

2026年3月11日、米オラクルは2026会計年度第3四半期決算を発表し、市場の予想を上回る好業績を記録しました。今回の発表で特筆すべきは、同社のマイク・シシリア共同CEOが、投資家の間で広がっている「SaaSアポカリプス(SaaSの終焉)」という説に対し、明確に反論した点です。
「SaaSアポカリプス」とは、2026年1月のAnthropic社による「Claude Cowork AI」のリリース以降、高度なAIエージェントが既存のビジネスソフトウェアの役割を直接代替し、SalesforceやServiceNowといった主要SaaSの価値を無効化するという懸念です。
シシリア氏は「AIによるコーディング能力の向上は、それを取り入れない企業にとっては脅威だが、我々のように迅速に活用する企業にとっては、より少ない人数でより完璧なソリューションを届けるための武器になる」と述べ、AIエージェントを自社SaaSへ統合することで、むしろ優位性を高められると強調しました。

このニュースのポイント

AIエージェントの波に乗れる企業、飲まれる業種
生産性爆発の裏に潜む「ブラックボックス化」の罠

1000件の相談データが浮き彫りにした「使えないAI」の根本原因

弊社に寄せられたDX推進に関する、実際の相談データ約1000件を分析すると、今回の「SaaSアポカリプス」騒動に関連して、「既存のSaaSを使いこなせていないまま、さらにAIを乗せて意味があるのか」という切実な悩みが共通課題となっている実態が見えてきました。
弊社に寄せられた実際の相談データのうち、CRM(顧客管理)およびERP(基幹業務システム)に関する100件の相談内容を分析すると、今回の「SaaSアポカリプス」騒動に関連して、AI活用の前提となる「データのサイロ化(分散)」や「業務の属人化」という切実な悩みが共通課題となっている実態が見えてきました。
実際の「カスタマーの現状」を紐解くと、約半数にあたる50%の企業が以下のような課題を抱えています。
このように、AI以前に「社内のデータが一元化されておらず、手作業での転記や集計が残っている」という状態の企業が非常に多いのが実情です。オラクルが提唱するような高度なAIエージェントを導入しても、参照すべき土台のデータが分散・属人化していては、正しいアウトプットを得ることはできません。

ツール刷新より「データガバナンス」を。次世代システム導入の最適解

上記のご相談データ分析からもわかるように、AIエージェント時代において企業が生き残るためには、ツールの刷新よりも先に「AIが正しく動けるデータの土壌」を整えることが不可欠です。
今回のニュースは、既存のSaaSが消えるのではなく、AIを内包した「より強力なインフラ」へと進化する過程を示しています。社内で次世代システムの導入を上申する際は、単なる「効率化ツール」として提案するのではなく、「AIエージェントが自律的に動くための『質の高いデータ』を蓄積し、属人化した業務ナレッジを組織の資産へと変換するプラットフォーム」として提案してください。
まずは、すでに導入済みのシステム(会計や在庫管理など)と、現在アナログ管理している領域(予実管理や顧客管理など)を洗い出し、「データの連携と集約」を図ることから始めるのが、失敗しないAI活用・DXの確実な第一歩となります。

参考ニュースソース

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著者
AI最強ナビ編集部
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